10/23 HEAD PHONES PRESIDENT@渋谷O-WEST(ワンマンライブ)

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※一週間以上、前のライブレポです。
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2009年10月23日(金) 東京都 Shibuya O-WEST
HEAD PHONES PRESIDENTワンマンライブ
Open 18:30/Start 19:30/End
<出演者>
・HEAD PHONES PRESIDENT

HPP next live
写真は、ライブ終了後のステージ上。
HPPセトリ
そして、某所にUPされていたセットリストの写真。

▼オルタナティブ・へヴィロックバンド、HEAD PHONES PRESIDENT(以下HPP)のおそらく年内最後の都内のワンマンライブでした。
満員のお客さんで熱気がこもった渋谷O-WESTのフロア内。スタート時間が過ぎてもなかなかお客さんが入りきれず、10分以上押してワンマンライブスタート。
流れるイントロ。指笛と歓声!

暗闇の中に浮かび上がるメンバーの姿。
ステージ中央に設置された低めのお立ち台に立っているボーカルANZAさん。

(渋谷O-WESTって結構ステージが高いのにお立ち台か。ANZAさん、そんな身長が低い人じゃなさそうなんだけどなあ~)

黒のタンクトップに黒のフワッとしたロングドレス、黒のショートブーツ姿のANZAさん。
黒のスカートの長めのスリットからは銀色に光る布地が見え隠れする。

(ANZAさんのスリット入りの衣装って珍しいなあ…)

ANZAさんの髪とドレスが風にたなびいている。
ステージ正面の斜め下から吹き上げる風がANZAさんの髪や衣装を揺らしているのだ。

(TMレボリューションみたいな向かい風の演出かあ。この演出も珍しい)

ANZAさんはいつものように、絶望や哀しみ、怒りなどの感情を、歌声や表情、全身でパフォーマンスしている。いつもながら圧巻のステージングである。

二曲目終わりくらいのタイミングで、ANZAさんは黒のロングドレスを自らはぎ取り、ふわりと背中にマントのようにかけたあと、フワッとステージに投げ捨てた。

黒いロングドレスの下から現われたのは、バレエ着に用いるような、グレイでくしゃっとした感じの生地のヒザ丈のミニのスカート。

相変わらず、ANZAさんには風が吹き付け、髪や衣装は強い風にたなびいている。

この瞬間、今回のステージの演出の意図が分かったような気がした。

お立ち台。
ステージに向かって吹き上げる風。
黒いドレスをはぎとると現れるくしゃっとしたドレス。

つまり、ANZAさんは、人生の暗闇の中を風に抗いながら飛ぶ、一匹のバタフライ。

黒いドレスを脱ぎ捨てたのは、さなぎから成虫の蝶へのメタモルフォーゼ(変身)。

グレイのくしゃくしゃのドレスは、成虫になりたてで羽根が乾いていない、まだか弱い羽根の蝶々という事。



もちろん、これはこちら側の勝手な解釈、思い込みなのかもしれない。

でも、ライブが進むにつれ、この思い込みは(自分の中で)確信に近いものに変わっていく…

▼三曲目終わりくらいで、ANZAさんは一度ステージから退場。
バンドメンバーがインストを奏でる中、ステージ後方のスクリーンにある映像が浮かび上がる。

セピア色の映像の中、人間の瞳が大きくアップで映し出されている。

瞳は時計盤になっていて、その中で時計の針がチクタクと時を刻む。

秒針がゆっくりと一周回った後、映像は消えた。

人間が見つめる時間とは…
言うまでもなく人生という事に他ならない。

あるいはもっと短く切り取られた、人生の中の一瞬という意味なのか。

▼再び現われたANZAさんは今度は白のタンクトップ、白のロングスカートで登場。

この衣装はもちろん、暗闇(黒いドレス)を脱ぎ捨て、純白の羽根を伸ばし、第二段階にまで成長した美しい蝶の暗喩である(もう一度言いますが、あくまでも見てる側の勝手な解釈です)。

薄闇は明けたが、吹き付ける風は止まず、ステージ上にはスモークが立ちこめ、ステージのライトはカメラのフラッシュのようにバチバチと点滅する。

風とスモークは嵐、フラッシュはもちろん稲光。

その中を引き続き、ANZAさん演ずるバタフライは、文字通りステージをバタバタと跳ね回る。
地面に叩き付けられても起き上がり、風に抗いながら、引き続き空を飛翔し続ける一匹の蝶。

絶望や悲しみの風に抗いながら、怒りというパワーでバタフライは飛び続ける。

舞台女優でもあるANZAさんの表現力の凄さ、歌声と叫びにこめられた切実さに引き込まれずにはいられない。へヴィロックバンドのライブという範疇を遥かに超えた、もうただただ圧巻としかいいようのないステージはまだまだ続いていきます。

▼さて、もう一度、ANZAさんは舞台をはけ、今度はオレンジ色の照明が舞台を照らし、メンバーHiroさんのアコースティックギターがボロンボロンと、南米っぽいラテン風味の乾いたメロディを奏でます。

しばらくして再度登場するANZAさん。
今度はグレーっぽい生地に黒いひび割れ模様のタンクトップ、スカートは黒のスカートでの登場です。

ひび割れ模様のタンクトップはよく見ると所々に薔薇のような模様が入っている。
おそらくそれは、ひび割れた大地に咲いたデザートローズ(砂漠の薔薇)。

そして、大きく胸元が空いたタンクトップ(ANZAさんの豊満で形の良い大きな胸が強調され、違う意味で圧倒される)から覗く素肌にキラキラと光る汗。

それらも恐らくは暑さを表現する表現の一つなのだと思う。
(もちろんステージをダイナミックに動き回るANZAさんは、単純に暑くて、タンクトップなんだろうけど…)

そしてさっきまでANZAさんに吹き付けていた風は、このタイミングでぴたりと止まります。

ちなみにこのオレンジ色の照明のこのパートの時に、ANZAさんが歌っていた楽曲は、へヴィロックの中にラテンっぽいニュアンスが加わった楽曲でした。どうやら最近HPPの音楽性はそっち方面にも向かっているようです。

吹き付ける風の中、疲れ切った蝶々が流れ着いたこの場所は、ようやく羽根を休める事が出来る、一時の安息の地。

しかし、灼熱の太陽、乾き切った大地…この場所が安住の地でない事を意味しているのは言うまでもありません。

▼ステージはまた薄闇につつまれ、バタフライは再び飛び立ちます。

再びANZAさんに向かい風が吹き付けます。

闇の中、向かい風の中、終わりの見えない旅(ジャーニー)は続きます。

ANZAさんがいつになく、客席を煽ります。煽り煽り、煽りまくります。

人生という旅は決して、楽しい事ばかりではなく、時には苦しい事や悲しい事、絶望が襲って来る事もある。もちろんそれらに負けてくじけてしまう事もある。
それでも、それにじたばたと抗い、怒りのパワーで立ち向かっていこう。
その姿ははた目にみっともなく、ぶざまでかっこわるく思えるかもしれない。
でも、ANZAさんは(そしてHEAD PHONES PRESIDENTの音楽は)、それこそが人間の本質であり、そして闘う人間の姿は実は美しいのだと、我々に訴えかけて来るのです。

もちろん、これは自分の勝手な思い込みかつ、過去にANZAさんやHPPメンバーが音楽雑誌などで語っていたインタビュー記事の内容の記憶の断片から作り出した、ある意味勝手なでっちあげに過ぎません。

でも、文字通り、ステージを転げ回り、這いつくばり、絶叫するANZAさんの姿はとても美しく、そしてそんな渾身のステージを見て、私が勇気づけられている事はまぎれもない事実なのです。

▼ステージ修了間近に、ANZAさんはステージにつっぷしたまま動かなくなり、しばらくしてすっとステージをはけていきます。

メンバーも次々とステージを去り、ステージが空になると、お客さんから熱烈なアンコールがかかります。

再び、ステージに現われるメンバー達(確かここでBatchさんのドラムソロとかがあったんだっけ?)。
HPPのライブではめったに喋らないANZAさんから「ありがとうございました」のひと言。

そしてANZAさんがHPPと並行して活動していたユニットVITAMINーQで、同じメンバーとして一緒に活動していて、先日亡くなった音楽界の大先輩、加藤和彦さんの死にとても強いショックを受けたというコメントと、加藤さんから学んだ事や志を引き継ぎ、これからも頑張っていきたいという事、そして今年から来年にかけての国内のツアー、そして4月からの南米ツアーからも色々なものを吸収したいという事を語っておりました(MCのタイミング、喋った順番等はうろ覚えです。ご了承ください)

▼アンコールはChainや、Light To Die、Labyrinthといっためちゃくちゃ盛り上がる定番曲。メンバーのテンションは最高潮!!

人生の暗い闇の中を羽ばたき、力尽きたかに見えたバタフライは、再び息を吹き返し力強く飛翔します。
ANZAさんやバンドのテンションもマックスに達します。ANZAさん以外のメンバー、ドラムの Batchさん、 ベースのNarumiさん、ギターのHiroさん、Marさんの演奏もハイテンション。
最初から最後まで彼らのプレイもめちゃくちゃ素晴らしかったです。

▼ANZAさんは再びお客さんをガンガン煽り、最後に、次々とお客さんとハイタッチし、最後の曲(Labyrinth)終わりでステージからはけて行きます。
そしてメンバーが次々はけて行く中、ギターMarさんは最後までステージに残って演奏し続けた後、お客さんの目の前でギターの弦を一本づつ、ブッチンブッチンと引きちぎるという度肝を抜くパフォーマンスを見せておりました。

最後まで目が離せなかったHPPのワンマンライブ、めちゃくちゃ堪能しました。そしてめちゃくちゃ素晴らしかったです。
HPPってすっげえバンドだよなあと、唸らされましたね。めちゃいいライブだったなあ~。

▼最後にANZAさんのハイタッチに関する思い出を。
アンコールの時に、ANZAさんはステージの上から、フロア前方のお客さんに向けて次々とハイタッチをしておりましたが、自分もフロアの前の方にいたもんで、すかさず、ハイタッチに参加しにいった訳です。

ANZAさんに向けて手を伸ばすと、なぜだか分からないけど、ANZAさんに一瞬、ぎゅっと指先を掴まれてしまいました(!)。

掴まれた時のANZAさんの手の感触は…もちろん彼女の強さも感じられたけれども、同時に彼女の持つ弱さや、年齢相応の女性らしい生活感や優しさのようなもの…も感じられた気がします。

…どうやらこの瞬間、ANZAさんに、指先だけでなく、気持ちもぎゅっと掴まれてしまったようです(笑)。

ライブ自体には何度も足を運んでいるけど、ANZAさんとは過去に一度も接触した事はないし、もちろん喋った事もないです。なので、今回の指ギュッが、ある意味、ANZAさんとのファーストコンタクトみたいなもんかもしれない…

まあ、でもANZAさんに関しては、これからも基本的には遠くで見守っていく感じで応援していきたいですね。ステージを見ているだけで充分力を貰っているし、満足なんで…

▼という事で、帰りに物販で最新ミニアルバム「PRODISIUM」をソッコーでゲットし、家路に向う私なのでした。

以上、ライブレポでした!

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